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R18っぽいけど実際はU15

第1章 月

「何なんだよ、あんた! 新手の詐欺か何かか!」


声が大きくなってしまう


Mはびくっと肩を震わせた


泣きそうな顔で、初めて口を開く


「私は別に貴方とSEXをしに来た訳じゃない。ただ貴方が死ぬのは嫌だから、ただ貴方を救いたかったから。でもやっぱり無理みたい。どんなに道を変えても、貴方の死を止められなかった」


「ごめん。意味が分からない。俺の死?」


Mは大真面目な顔でただ泣き崩れる


「私には未来に起こることが分かるの。うん、だから分かってる。いくら説明しても貴方は私の言っていることを理解してくれないことも分かってる。でも言わずにはいられなかった」


Mは完全に錯乱状態だった


先ほどまでのポーカーフェイスはそこにはない


残念ながらMは相当な電波ちゃんだったらしい


俺は何か救いを求めるようにケータイを開く


メールが一件


『さようなら』












Mは両手で顔を覆って泣いている


………ケータイは持っていない


Mは今、ケータイに触れていない

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