偽恋
第3章 偽ない初めて
私は今、多分今まで生きてきた中で一番緊張している気がする。
あの会話の後、私と松室くんは部屋を選び、チェックインして入った。
「ま、松室くん。まず何をすればいいの…かな?」
正直言うと今すぐ逃げたい…逃げられるものなら。
すると私の頬に冷たい手のひらが当たり、撫でた。
「っん」
凄くくすぐったかった
「玲那…」
囁くようにして首筋まで撫で下ろした。
「っく、くすぐったいよぉ」
「玲那…好きだよ。」
え、今…なんて?
「玲那…」
松室くんは愛おしそうに私を見つめた。