偽恋
第7章 忘れたいから
連れてこられたのは、旧校舎。
なんだか嫌な予感がする…
早くこの場から立ち去りたい。
「ここだったら人来ないかなぁ?」
「う、うん。私、早く教室戻りたいからさ、さっさと話しちゃってよ?ね?」
私は恐る恐る言った。
「そうだね、MHR始まっちゃうしねぇ~」
「うん、そうだよ」
変な汗が止まらない…
「あのねぇ、瀬戸内さんってゆうくん、あっ松室くんと付き合ってるんだよねぇ?」
「う、うん。そうだよ?それで?」
やっぱりこの話題か…
幼なじみって言うのは聞いてるが、私を狙う理由がよく分からない。
「あのねぇ単刀直入に言うとぉ別れて欲しいのぉ。今すぐ!!」
「は、い?」
今何つった?
別れる?松室くんと?なんで?
「なんで私が別れなきゃならないの?そんなことしないから!!」
そう言い切った途端…
「ち…なんだよ、さっさと別れろよなー。次は美沙のモノになるんだし、こんな並中の並なんて美沙の足元にも及ばないっつーの!!早く分かれよなぁ…」
ダン!!
「っきゃ!?」
バタンッ!!
「ちょっ、え?坂崎さん!?」
「学校が終わるまでそこで待っててねぇ…あっでもぉ今日は美沙、ゆうくんと帰る約束しちゃってるからぁ明日の朝までね★」
「ぅえっ!?ちょっ、なんでこんなことっ」
「邪魔だから♪じゃ~ね~」
そう言い残して坂崎 美沙は去っていった…