恋愛アノマリーズ×1学期
第1章 新堂寺家の掟
「だって、学校には遥さんも通ってるんでしょう。兄さんだって毎日でも理事長室に行ってもいいって、言ってくれたじゃないですか。それに、私えっちなこと大好きだから」
何人に犯されても気持ちいいならそれでいい。
そう言って雪斗兄さんの顔を見上げながら笑みを浮かべると、兄さんは不自然な笑顔で「お前、本当に淫乱だな」と呟いた。
その通りだ。
「でも、そうしたのは兄さんでしょ」
そう言って雪斗兄さんの方へ身体ごと振り向き、卑屈な笑みを浮かべているその人の唇へ自分の唇を重ねた。
一瞬触れただけですぐに顔を離すと、すぐさま視界が暗転して床へと押し倒される。
「ああ、お前をこんな風にしたのは俺だ」
どこか嘲るような口調でそう呟いた兄さんは、さっき着たばかりのワンピースの裾へと手をかけた。