恋愛アノマリーズ×1学期
第3章 入学式前日、兄さんと
明日のことを思うと、見知らぬ場所での生活が不安なような、待ち構えている快楽の渦に期待してしまいそうな、よくわからない心境になってしまう。
とりあえず部屋の中を確認しようとドアノブを開けると、全体的に可愛らしい内装の部屋の中には先客がいた。
「もうヤったのかよ」
そう呆れの混じった笑みを浮かべたその人は、清潔な白いベッドの上に腰かけていた。
というより、雪斗兄さんだった。
「なんで、わかったんですか」
そう首をかしげて尋ねると、兄さんは私の下半身を指さして「垂れてんぞ」と何でもないように言う。
まさかと思って太ももに手を伸ばすと、液体がそこを伝っていた。
きっとしなくても、九条先生の性器が漏れてきたのだろう。