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欲求不満は妄想で☆

第6章 散歩

「クウゥ~ン♪」


足の辺りがくすぐったくて目線をさげると、可愛らしいわんちゃんがわたしの膝を舐めていた。


(可愛い~!!)


『おはよう~わんちゃん。


ひとりできたの?』


頭をなでなでして話しかける。


うちにも『チェリー』というメスのわんちゃんがいるから、動物に話しかけるのは普通のこと(笑)


「クンクン…」


ずっと私の匂いを嗅いではペロペロするわんちゃん。


『ポッキー。』


少し離れた所から男性の声がした。


さっきまで匂いを嗅いでいた鼻を離し、
嬉しそうにしっぽを振り、
呼ばれた方を向く。


『すいません。
ポッキーがオレより先に行くことなんて珍しいんんだけど…。


大丈夫でした?』


『はい。』


ジョギングするようなスポーティーな格好に帽子とサングラスを身につけ、
ぷっくりとした唇がニコッと笑った。


『そっ、良かった。』


『うちにもわんちゃんいるんで、
ポッキーちゃんに声かけられて嬉しかったです。』


ポッキーは、ずっとしっぽを振って匂いを嗅いでいる。


『ははは。
もしかしてメス犬?』


『はい。
チェリーって言います。』


名前を聞いて、一瞬驚いた様子だったが『チェリーか…


可愛い名前だねっ。』
と、ポッキーを見て言った。


少し話をしてから、別れた。


シャワーを浴びて着替えてから散歩に来ると話したら、
一緒に散歩に行こうと言われ待ち合わせすることになったのだ。


(チェリー喜ぶかなっ♪)

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