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紙ヒコーキ

第2章 はじまり





少し、強い風が吹いた。



反射的に目を閉じてしまった。

屋上の周りにある木々が、

ざわっ


と、音をたてて揺れる。



目を開けると、目の前に紙ヒコーキの姿はなく、


頭上で、微かに音がした。



見ると、そこには、風に吹かれ、ゆらゆらと舞っている紙ヒコーキがあった。


手を伸ばしたときには、すでに遅く、

紙ヒコーキは屋上から下へと落ちていった。



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