一万回目のプロポーズ
第10章 チューしな殴んぞ
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夕食は、もうディズニーの中で済ませていた
だから今からは、宿泊先に直行
「明奈…明奈~」
『何?』
帰りのバスの中、香織に隣から小声で呼ばれ
あたしも小声で返事をした
「ど・う・だっ・た?」
香織が聞きたがっている内容はわかっている
あたしはグッと親指を立てた
「ナイス ファイ!!」
香織は、自分のことでも喜んでいるかのように、とびきりの笑顔を向けてくれた
よかった
とりあえず、殺されずに済んだ…
宿泊先は、大きな旅館だった
バスから降り、みんな感嘆する
「わぁ~凄ーい///」
『ここ日本ですか?』
豪華な外観に圧倒されていると、あたしは先生に呼び出された
そこには俊司もいて…あ、つまり、もう部屋に向かうのか
「笹川、竹村…お前ら部屋でイチャこくんじゃないぞ?」
担任に指摘され、あたしと俊司は頷いた