一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
あたしは、それはもう全速力で走った
俊司、まさかあたしと行くとか言っといて忘れてる…!?
そ
ん
な
こと…
嘘でしょ!?
ちょいちょい、あたしが香織に殺されちゃうんですが…!!
あたしも急いで係員の人に入場券を渡し、パーク内(ちなみにシーだよ)に飛び込んだ
けど
俊司の姿はなかった
『…』
待ってよ
『…』
何でいないの…?
あたしはグルグルと探し回ったけど
俊司はどこにも見当たらない
『…』
嘘…つかれた…
急に世界が狭くなった
どうしようもない孤独感に襲われる
周りでは、同じ学校や違う学校の人が
友達同士や恋人同士で楽しそうにパーク内に入ってくる
『…俊司ぃ…』
泣き出しそうになった時だった
あたしはパッと腕を取られ、そのまま走らされた
「馬鹿、何泣きそうになってんだよ」
あたしは空いた手で潤んだ目をこすり
その大好きな顔を見上げた
『…遅いよ…///』