一万回目のプロポーズ
第9章 二人でまた
あたしは掴まれていた腕を一旦離し
ちゃんと俊司と
手を繋いだ
それはもう恥ずかしかったけど
それ以上に、一緒にいてほしかったから
「まずあれ!!タワーオブテラー!!」
テンション高めの俊司にあたしは必死についていった
『え、マジあれは怖いって!!』
あたしはディズニー初心者だったから
何が楽しいのかってのは全然知らなかった
でもあのアトラクションは、友達に"死ぬ"って言われた
けど俊司は、構わずにあたしを引っ張っていく
「平気平気」
『俊司~(泣)』
開園したばかりだったので、待ち時間はほんの10分ほどですんだ
この時思った
俊司と一緒なら、1時間とか2時間なんて待ち時間は
たいしたことない
ってこと…
『…とか、あたし馬鹿だ…』
「何?独り言?」
『うっわ、聞くな!!』
「声でけーんだもん」