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恋した相手は痴漢です

第2章 すれ違い

優愛に近づいた遥は、優愛の肩を軽くトンと押した。
無防備だった優愛はそのままベッドの上に小さく跳ねて倒れた

すぐ遥の重みを下半身に感じ、あの男との出来事がよぎり身体が強張った

「そんなに辛抱強いほうじゃなかったりして」
優しい笑顔が無邪気で、ドクドクする心臓が少し和らいだ

遥の手がスカートの中へと滑り込むと、更に緊張で身体が固くなった

「緊張しすぎだって」
穏やかな笑みでおでこへキスを落とされる

一筋涙が横へ流れた

「そんなに嫌なの?」
傷ついたようにも残念そうとも取れる表情で見下ろされ

なんと返答すべきか困る
流れた涙は意図したものではなかったので袖で拭った

してほしいようなして欲しくないような‥複雑な心境だ

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