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掌の浜辺

第1章 春 - story -

 人さし指を折り曲げて黒板を3回コンコンと叩いた先生。手についたチョ-クの粉をほろって再び話し始める。
 「一番最初のグル-プがたくさん暗記できた」
 また手を挙げて学生から答えを頂く。90人強。
 「二番目のグル-プ」
 左手でピ-スの形を作る。30名ほど。
 「三番目のグル-プ」
 黒板をコンコンと叩きながら言った。40弱。こういう結果が得られた。
 「みなさん、ありがとうございました。では、今日のまとめ」

 連想ゲ-ム:連想関係ではなく連合関係、覚えた時点からすぐ忘却が始まる”エビングハウスの忘却曲線”
 熟語暗記:短期貯蔵庫と長期貯蔵庫、短期記憶から長期記憶に情報を送るためには復唱=”リハ-サル”

 おしまい。


学生さんたちが
その教室を退室きていくとき
ふと思うことがある
「こんな私の授業でしっかり
理解して頂けるのだろうか」

授業のあとにこちらにいらっしゃる
学生さんには疑問を
解決して帰って頂けるようにということを
心がけてはいるものの
他の学生さんのことがもっと気がかりに
なってしまっている
…変か

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