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君と僕の空【BL】

第1章 兄ちゃんと僕

いや…ね

知ってたんだよ。

兄ちゃんに彼女さんが居ることくらい。

だけど、違うって。

いってほしかった。

違うんだよって…

どこかで淡い期待をしてたんだ。

けど、やっぱり兄ちゃんは僕のこと
ただの弟としてしか見ていなかった。

でも臆病者な僕には兄ちゃんに
詰め寄ることなんて出来ない。

だからただただ、
一人ぼっちになってしまったような気持ちを噛み締めるしかないんだ。

笑顔で送り出さなきゃ。

僕も少しは兄ちゃんから離れなきゃ。

「良かったね。兄ちゃん…髪の毛似合ってる。彼女さんも喜ぶよ」

僕、ちゃんと笑えてるかな…

笑わなきゃ。

笑顔じゃなきゃ。

兄ちゃんが心配しちゃうよ。

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