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精霊と共に 歩睦の物語

第11章 記憶の…困惑

「?」
 小さい歩睦が声をかける。


「いや!」
 子供の拒絶の声が聞こえた。

 大人は子供を捕まえる。

 子供は頭を横に降って抵抗する。


「ダメだよ!」
 父の手を振り払い、走り出す小さい歩睦。


 大人はバタバタ暴れている子供の首を両手で掴む。

「が!ぐっぅうしい」
 苦痛の声が聞える。



「やめて!やめてぇ!」
 走っても、走っても、広場の中心にたどり着かない。





 そして……ゴロンと何かが、地面に落ちる。


 歩睦の足が止まる。



「え?何が落ちたの…」


 衝撃の光景を理解できない。

 コロコロ転がって、歩睦の足元にソレがきた。





  ソレは…遥香の顔…


「わああああああああああああああああああああああああああああ」
 頭を抱えて、叫ぶ歩睦。

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