テキストサイズ

ひと夏のアバンチュール

第4章 微妙な関係

彩華はそのまま意識を手放した

ケンを抱きしめ



2人の
その寝顔があまりに愛らしく
起こしてしまうのがもったいない

このまま

寝かしておきたかった




フロントに事情を話
カードキーを受け取り



落とさないだろうかと
心配しながら


2人を抱き抱え彩華の部屋についた


「ケン帰るよ」

彩華からケンを離そうと
抱き抱えた時




「このままここにいて」


ベッドに入った彩華が

手を伸ばし

不敵に微笑んだ






不覚にも

彩華に吸い込まれそうなった

いつも
相手にしている観光客じゃないか




焦り出した僕を知ってるかのように



手首を握りしめた彩華


「ライアン・・・・傍にいて」



夢の中に引き返す彩華

その手をそっと握り返し

僕はベッドの端っこに座った


気づいたら朝まで


天使達の寝顔を見ていた




彩華を愛さない


なのに
気持ちは彩華を求めてしまう


どうしようもない気持ちが
僕を支配した



ストーリーメニュー

TOPTOPへ