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自殺旅行

第2章 自殺旅行

観光案内所を出て、時間は早すぎるけれどホテルへ行ってみました。
「本日○時に予約している仮名ですが、まだ早いですよね~?」
「いらっしゃいませ。仮名様ですね。お待ちしてました。大丈夫ですお部屋ご用意出来ていますので、どうぞ~」
家族経営らしいアットホームな方々の笑顔に温かく出迎えてもらいました。
しかし・・・文章にしてはいないのだが、
『方言』『訛り』がキツイな・・・ほとんど聞き取れなくて、何度聞き直したか・・・。
遠慮なく早めのチェックイン。フロントで『住所、氏名、電話番号』を書く。
ふふふ・・・何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も繰り返し繰り返し練習してきた『偽住所、偽氏名、偽電話番号』を疑われることのないようにスラスラと書きました♪
身分詐称です。犯罪ですよね~☆
でもね私ね『身元不明の無縁仏』が理想であり希望なのですよ!勝手で申し訳ないとは思う。
『自殺』それ自体が身勝手なことも十分に承知している。その上での理想であり希望だ。
まったく・・・本当に『自殺志願者』というものは・・・いや、私という人間は『自由気まま』『勝手気まま』過ぎる。
なんにせよ無事に身分も偽れて内心ホッとした上に実はかなり嬉しい♪
だってね、憧れの大好きな名字で呼ばれるなんて!しかもその名字で死ねるなんて!超嬉しい~~~♪
3泊分の料金を前払いし、鍵を受け取り二階の部屋へ・・・・・って・・・もういいよ!もういい加減にしてくれよ!
階段しかありません・・・・・。

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