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自殺旅行

第2章 自殺旅行

バスは来ていた。乗客なし。電子カードでピッ♪一律いくら・・・ではなくて、後ろから乗って乗車券を取るやつです。ああ~値段が上がっていくやつなんだ。
視力が低い私、前の方に着席。財布の中の小銭を確認。いくらかな~?
さて・・・・・・・・いつ出発するのかな?運転手も降りたきり戻って来ません。私1人バスの中。
どのくらいだったか、無人のバスの中に私ただ1人で放置プレイ!20分くらいは確実にボーーーっとしていたよ☆
この駅から○駅まで行き、そこから電車で○○大社まで・・・スゲーぞおい!○駅無人だよ!小じんまりし過ぎだろ?!って感じです。券売機も見当たらない。これまた誰1人いない。時刻表・・・っていうか券売機・・・。小さ過ぎる駅をキョロキョロ・・・少々不安になってきた35歳。
熟女は臆病な生き物です!
「電車は来ないよ・・・」
うわお?!・・・ビックリした。後ろから声が聞こえ振り向くと、いつから居たのか爺さんが薄暗く隅っこにあるベンチに腰掛けていた。
「電車、来ないんですか?時間の問題でしょうか?」
「いいや~。まぁ、年内はムリだろうね。来ないよ」
「は?年・・・・・内?」
年内って?・・・・・・ああそうか・・・・・ボケてんだな・・・。徘徊老人かしら?お家の人達心配しているのでは?ホラホラ爺さん、早く帰って安心させてあげなさい!わたくし、こんなところでボケ老人と悠長に話している暇はないのですよ☆
「ところで切符はどこで買うのでしょうか?」
「ほれそこに、お姉さんの左前にある・・・」
コレ?!ええっ!!!視界には入っていたけれど、まさか券売機とは思わずスルーしてました。
だって・・・まれに見かける『楽しい家族計画♪』の自販機みたいな・・・『コンドーム』の自販機がまさか券売機とは思いもよらないでしょう?!田舎って堂々としているわ~・・・とか思っていました☆
わたくしったら本当に・・・アホですね!

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