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井上真緒編

第6章 6

真緒は次の日起きると、かなり体が重たかった。いままでの比ではないように思った。昨日、チアキが、居座れるだけ居座ってやるといったが、そういったチアキの念のようなものが、真緒に何らかの影響を与えているのだろうか。真緒はなんとか気力を振り絞って、起きあがって、会社に行くことにした。家にいるよりも会社にいたほうが、まだ調子がいいのだ。恐らくチアキは、地縛霊ではないとはいっても、チアキの念で家は、覆い尽くされているのだろう。チアキは、今朝も、起きているのか寝ているのか分からなかったが、いつものところにいた。真緒は、パンとハムとチーズで食事をとってなんとか会社に出かけた。それにしても体が重い。電車に乗っていて、家に帰ろうかと迷ったぐらいだった。ただ、家に帰れば更に体調が悪くなる可能性もあるだろうなと思ったら、無理しても会社に行ったほうがいいやと思った。会社に着くと、チリ子が寄ってきた。

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