*夜空来の日記*
第14章 10月22日*月曜日
何を思ったのか
私は ケータイを取り出し
秀育宛にメールを作成しました
―――――
TO 秀育
ずっと大好きでした
―――――
届くわけもないのに…
と、思ってた矢先
聞き覚えのある着うたが
草の茂みから。
そこには
私があげたクマのストラップがついた
秀育のケータイがありました
私は送信Boxに未送信のメールを発見しました
開くと私宛でした
―――――――
夜空来へ
ごめんね、約束守れなくて
今更なんだけど
俺、ずっと前から夜空来が
好きなんだ
えりかよりも
ただ、引っ越すから
夜空来を忘れたくて
ごめん。
大人になったら迎えにくるから
待っててくれないか?
―――――――
と。
「迎えに…きてよ…秀育…」
雑音に押し潰されそうなほど小さな声で呟き
声を殺して泣きました
雷都が来て、抱きしめて
頭をなでながら
「辛いな、泣けよ
俺はずっとお前といるからな
大丈夫だ。大丈夫…」
安心した私は声をだし泣いた
周りの目なんか気にせずに
なんであの時ケンカしてしまったんだろう…
ケンカしたままサヨナラなんて……
大嫌いなんて言って
ごめんなさい
ホントは大好きだった