
恋は甘い香りと共に
第2章 天気、あらし。
身体によみがえる感覚。
そして私の乱れた髪と制服が意味するのは。
「うわーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!まじごめんまじごめん!まさか私が"投げた"なんてーっ!」
そう、多分私は
ふたりを"投げた"。
いっぺんに、背負い投げで。
「ったー。...俺、まさか女に投げられる日が来るなんて思ってもなかったわ」
倒れていた翔が呆然とつぶやいた。
「背中が...っおしりが...っ」
金山悠は身体をおさえて悶絶中。
背負い投げってか柔道って本来畳の上でやるもんだし、こんなフローリングの受け身が取れない場所でなんかやらない。
骨とかヤバい...?
