
鳴宮くんは悪い子‼
第3章 鳴宮 和輝?だれそれ?
放課後。とうとう来たか、この時が。
鞄を持ち、気合を入れ玄関へ向かう。
別に、クリーニング代を払えばいいんだし!!
謝れば、いくらヤンキーでも殴りはしないだろう。
校門に行くと、花壇の近くに立つ男が。
いかにも怪しい…
「ねぇ。あれって…」
「しぃっ!関わったらダメ!!」
着くずした制服に、耳にピアス。茶髪に目つきが悪い男子。
誰がどう見てもヤンキー男だ。
「…昨日の…」
ヤンキーで茶髪…
あの人だ…
こそこそと近寄ると、茶髪男はヘラッと笑った。
「どーも。昨日はお世話にやりましたー」
そして、軽々しく肩に手を回してきた。
