
鳴宮くんは悪い子‼
第8章 陸と鳴宮と眼鏡くん
「ふーん。キスしたんだ」
昼休み、美樹が無表情で呟く。
「うん……。恋愛感情は耳クソほどにもないんだけど…」
「表現エグいわ」
「ただ…雰囲気というか…気持ちよかったというか…」
言っててだんだん恥ずかしくなってきた。あーもう、キスなんてするんじゃなかった!!!!
「へぇ」
興味なさげに相づちを打つ美樹だけど、コレが普通。彼女は世に聞く【ツンデレ】なのだ。
「………で、そんな事して保護者に心配されてるわけね」
へ?
美樹の目線は首を傾げる私を通り過ぎ、後ろに向けられる。
振り返ると、ふてくされた陸の姿が。
「ちょっと来い」
陸に言われるがまま、屋上へ。
