同居人
第5章 それぞれの相手
「会いたかったよ…」
「そっちが出て行ったくせに…」
こんな時くらい
素直になりたいのに
思ってることを
ちゃんと言えない私。
「うん。ごめん…。俺、なーちゃん泣かせちゃってまじだめ男だ…」
「な…泣いてなんかないよっ」
「だって眼赤いし顔も腫れてる」
「腫れてないっ」
「腫れてる…今もまだ腫れてるよ?」
そう言って私の頬を
舐めてきた。
「や…やだっ…人前でこんなことしないでよ!!」
「だってなーちゃんが可愛くて我慢できない」
「我慢してっ」
「…本当はここで押し倒してやりたいくらいだよ?」
「だめですっ」
「じゃあ仕事終わってから一緒に遊びにいこ?」
「ちゃんと迎えに来てくれる?」
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える