
seclet*High school
第5章 中学校のあの時。
動けない、怖い。
「…ただね、その噂…生ぬるいわよ?あなたきっとー…今日、さっき。悠君に話したんでしょう?明日、一緒にいてね、って。その時にでも言われたんでしょう。さっきの、利用とか噂とか。」
その通りだ。
「こーんな跡まで残しちゃってね…」
近づいて来てグイッと私の腕をもつ。
手首のアザを見る。
力、つよい。
動くと杉ちゃんの爪には
ネイルがしてあって、
離そうとしても爪が食い込むだけ。
「痛い…っ」
私の苦しそうな顔を見ると、
杉ちゃんは微笑む
