向かいのお兄さん
第13章 帰宅は9時に
ふくらはぎを押さえていた直也の手は、あたしのお尻を撫ではじめた
その緩い力加減が、あたしの中の何かをゾクゾクとさせる
『ぁ…はぁ…///』
「いい声出てきた」
クスッと小さい音が聞こえた
脳裏に浮かぶのは、直也の人を小ばかにした笑顔
そうだ
あたしはその顔で、いっつもイカされるんだ…
悔しい…悔しい悔しい悔しい!!
『…』
ふと、直也の別の顔が浮かんだ
あの垂れた目尻
半開きの口元
ほんのり赤く染まった顔…
直也の、イキ顔…
クチュ クチュ クチュっピチャピチャピチャ…
『んっく…///』
そうだ、直也だって人間なんだ
エロサイボーグじゃないんだ
直也だって当然、イクんだ