テキストサイズ

向かいのお兄さん

第21章 神さま







『…直也…?』




《ううん、…そっちは美咲ちゃんだよね?》



…この声





『…和樹?』



あたしは肘に掛けていた鞄を、地面に下ろした




《うん…》



『直也は?』





和樹は口をまごつかせながら、ゆっくり言葉を発した






《あのさぁ…―――――》















―――――――
―――――――













白い廊下は


蛍光灯の光で余計に白く



窓から見える真っ暗な空は



まるで今からあたしが向かう先を示しているようで










それ以上

目を向けたくなかった













ストーリーメニュー

TOPTOPへ