向かいのお兄さん
第8章 騙された
直也の舌は
あたしの中で、縦横無尽に暴れ回った
どこか甘い味のする直也の舌に
少しだけ
触れていたくなる
くちゅ…くちゅ
ぴちゅ
『は…んは…///』
呼吸もままならず、息ばかりが上がってくる
いや、ただ呼吸が出来ないだけじゃない
あたしが
直也の舌で
興奮しているんだ
くちゅくちゅくちゅ
ちゅ ぱ ちゅ…
親が子供に教えるかのように
直也は何度も何度も同じ動きを繰り返す
『ぁ…///』
あたしも
直也の舌に
自分の舌を
絡ませてみようと
してしまった
どうやって動かせば
どのように絡ませれば
何もわからないまま、それらしい動きを見せてみると
直也はあたしの頬を、優しく撫でてくれた