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真夏の雨

第3章 隣の男子

ピンポーン
ピンポーン

呼鈴が鳴った


桜は、モニターから返事をして
塗り終えたマネキュアを気にしながら
玄関にでた。



はーい。


そこには、無愛想な少年とスーツ姿の男性がいた。


はい?

半分開けた扉の隙間から返事をした


スーツ姿の男が名刺を取りだし

「私、隣に引っ越してまいりました
スタープロダクションに勤めております八木で御座います。」



はぁ…い


淡々と八木さんは、話し出す
まるで台詞のように


「じつわ、ここにいる
石田朱里が 住みますので
何かあれば名刺の携帯に連絡戴けますか?」



引っ越し蕎麦を手渡してきた。



スーツ姿の男の横でふて腐れた顔をしている男を見た



あ!交差点の綺麗な男子っ!

いいかけた言葉を口をへの字にして
飲み込んだ。



はなしが終わるや否や
スーツ姿の男とふて腐れた男の子は
隣へ消えた…

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