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真夏の雨

第16章 運命

雨が激しさを増すように
走り出した桜は
人にぶつかり転けた…
鞄は前に飛ばされ…なんだか
不機嫌になった。


信号がかわりかけた時に
腕を掴まれ
鞄を拾い
反対側の歩道に辿り着いた…


手を掴まれ


見上げれば…少し伸びた身長
流れる金髪の髪
細く綺麗な横顔…



手を口元にもっていき
涙が雨と交わり
向かい合わせに彼が立っていた


綺麗な君…


諦めた君…



「さくらさん気がつくの遅いぢゃん」

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