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澪―みお―

第2章 井藤 美智子

私が主人…いや、元主人と出会ったのは、社会人になってからだった。
お互いの同期が共通の友人だった。
私たちは、水に砂糖を溶かすがごとく打ち解けた。
お互い、積極的ではない性格だったが、何故だか彼は話がし易かったのだ。
それは彼も同じだったようで、出会って2週間も経てば2人で出掛けたりもしていた。
結婚も早かった。
1年と交際せずに、入籍した。
結婚するにあたり、問題を感じなかった。
こんなにも話の合う人はいないし、彼のお父さんもよくしてくれる。
彼は片親な為、姑はいない。
私は、この結婚が失敗なはずがないと疑わなかった。

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