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放課後は図書室で

第7章 裏目に出た好意

「成瀬さん?大丈夫?」


私は、もう何も考えられなくて、ただ立ち尽くしたまま泣いていた。
どうしたらいいかも、わからなかった。

そんな私の背中に秋野先生はそっと手を回して、人目につかないようにカウンターの奥に促した。


「成瀬さんは悪くないのよ?
でも、あんな言い方されたら、…びっくりしちゃうわよね。」


秋野先生は私を椅子に座らせてから、そっと背中をさすってくれる。


私は、悪くない…?

でも、そしたらなんであんな風に言われないといけないの…?


優しい先生の言葉を聞きながら、考えるけどわからない。

そして、さらに涙がこぼれた。

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