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放課後は図書室で

第9章 悲しみと喜びと…

…そんな。こんな状況で優しくされるのは、辛くなるだけなのに。

好きになっちゃダメ。

一緒にいてもダメ。

だから、こんな風に優しくされると…。


「…大丈夫です。一人でも、大丈夫ですから…。
私に、構わないでください。」


私は先輩に言うと、そのまま歩き出した。


「ちょっと、成瀬さん…!」


後ろから先生の声が聞こえたけど、振り返らずにそのまま歩き続けた。


もう、こんなことにならないために、先輩からは距離を置かないといけないんだ…。


ふうっと、軽く息を吐いて気持ちを落ち着けると、そのまま外に出て歩き始めた。

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