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放課後は図書室で

第10章 秘めた想いと決心

駅までの道のり、先輩がみんなと一緒に後ろを歩いていることは感じていた。

声をかけてくるわけでもなく、追いついて一緒に歩くわけでもなかった。


先輩とみんなは、少し話をしているようだったけど、小声で話をしていたので内容まではわからなかった。


先輩は私に優しくしてくれるし、先輩といるのは楽しいと思う。

でも、先輩といればいるほど、よく思わない人がたくさん出てくるんだ…。


私は、そんな風に人からよく思われない中、先輩を追いかける自信なんてない。

先輩は、私を見てくれているわけじゃなくて、たまたま傍にいた私に優しくしてくれただけだ。

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