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放課後は図書室で

第10章 秘めた想いと決心

「手、冷たいね。大丈夫?…暖めてあげるから。」


優しく、でもしっかりと握られた先輩の手は大きくて、暖かく包み込んでくれた。


私の心臓は一気に跳ね上がった。

さっきの決心は心の中に鎮座したままだったけど、それでも先輩の手を離すことができなかった。


…顔が、にやけそうになる。

このドキドキが、繋いだ手から伝わってしまう気がする。


さっきから先輩に見つめられていて、そんな心の中を読まれてしまいそうな気がして俯いた。


「行こう。」


先輩は、優しく言うと歩き始めた。

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