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放課後は図書室で

第10章 秘めた想いと決心

先輩の腕の中は暖かくて、心地よかった。

でも、胸のドキドキは最高潮になっていて、今にも口から飛び出しそうだった。


そんな鼓動に気づかれないことを祈りながら、勇気を出してそっと先輩の胸に頬を当てた。

先輩はそれに気付いたのか、抱き締める腕の力が少し強くなった。


そして。

私の胸のドキドキに匹敵しそうな、もうひとつの鼓動を感じた。


先輩もこの瞬間を、ドキドキしながら過ごしているんだ。


私だけじゃないかもしれないと思うと、少し嬉しくて顔がにやけそうになる。
それも気付かれないように、この瞬間を心に刻み付けた。

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