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放課後は図書室で

第12章 サボりの代償

「今回は断らせないよ。俺、嫌われているならともかく…、絶対デートするから。」


先輩は私の顎に手を当てて上を向かせると、いつもの甘く優しい口調だったけど、きっぱりと言い切った。


デート…。

その言葉に、嬉しさと戸惑いが渦巻いていて、何も言葉が出てこなかった。


だけど。

先輩に見つめられて、私はそっと頷くしかなかった。


「やった。約束だよ。…絶対、楽しませるから。」


先輩は満面の笑みを浮かべ、私の前に小指を立てた手を出した。

約束…。

そっと私の小指を先輩のに絡ませると、先輩はもう片方の手でまた頭を撫でた。

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