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放課後は図書室で

第12章 サボりの代償

先輩の表情と口調に、ビクッとして俯いた。

先輩を、…怒らせた。


「やっと喋ってくれたと思ったら、そんなこと?
…俺、避けられてる?断られてる?」


先輩はまたいつもの優しい口調に戻ったけど、その言葉は悲しそうだった。

…そんなつもりじゃない。

先輩のこと好きになったけど、自分が傷つきたくないだけだ…。


「そんなことないです。…ごめんなさい。」


これでもう、先輩には嫌われてしまうかもと思いながら、なんとか言った。

先輩はその消えそうな声を聞くと、俯いたままの私の頭をそっと撫でた。

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