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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

日曜の午前中の電車は空いていて、隣同士座って喋りながら行った。

空いていたので肩や腕が触れ合うほど近くはなかったけど、それでもすぐ隣に先輩が座っている感覚があった。
それはいつもの混み合う電車で一緒のときとは違って、なんだか新鮮でドキドキした。


先輩はずっと話しかけてきてくれた。
他愛のない話だったけど、いつの間にかドキドキも静まって、少しずつ先輩と普通に喋れるようになった。


電車の外を流れていくのは、いつもと違う景色。

知り合いがいない場所で、先輩とふたりでいられることが、話をできることが嬉しかった。


「最近は部活ばかりで、あまり出かける暇もなかったんだよね。
やっぱりいいな。こうやって休みの日に出かけるのも。
しかも成瀬さんと一緒だし。」


先輩はそう言って、嬉しそうにしていた。
最初はそう言われても文字通りに受け止められなかったんだけど、だんだん、私もそれを受け止められるようになってきて、そう言われるととても嬉しかった。

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