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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

電車が目的地に着くと、先輩はスマートに私の手を取って電車を降りた。

家の近くだと、誰かに見られるんじゃないかと思ってドキドキするけど、ここまで来たらそれを気にすることもない。
ただ、先輩と繋がっている感覚にドキドキしながら、その嬉しさを噛みしめた。


「まだ早い時間だから、混む前に先に買い物に行ってもいい?」


改札を出ると、先輩はショッピングモールに向かいながら言った。

まだこの辺りのお店は開店直後で、人もそれほど多くなくて。


その中でもたくさん見かけるのはカップルが多くて、自分達も端から見たらそう見えるのかと思うと、なんだかとても嬉しかった。


「はい。ところで、何を買うんですか?」


緊張のドキドキが嬉しさに変わってきて、だんだん浮かれてきているのを抑えながら聞いた。

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