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放課後は図書室で

第13章 ドキドキのお出かけ

「んーとね、ちょっとしたプレゼントなんだけど、ある友達に贈りたくてね。
…身に付けられるものを。マフラーみたいなのがいいかと思ってるんだけど、女の子の目線で一緒に選んで貰える?」


先輩は笑顔のまま、そう言うと私を見た。


誰か、他の人に贈るプレゼントを、一緒に選ぶ…?

女の…人に、だよね…?


浮かれていた心が、一気に地に落ちた気がした。

でも。


もともと「お詫び」のお出かけだったんだから、先輩はホントは乗り気じゃなかったのかもしれない。

優しくしてくれるし、まるで恋人同士のように手をつないで歩くから、私が勘違いしちゃっただけかも…。


それでも今日は、せっかく誘ってくれた先輩に悪いから、楽しく明るく振る舞おうと笑顔を作って頷いた。

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