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放課後は図書室で

第14章 いろんなきもち

「…知ってる?
この観覧車、頂上に来たときに好きな人とキスすると、その人と永遠に結ばれるって…?」


先輩は間近で、笑顔を崩さないまま、私の目を覗きこんで言った。


…キ、……キス?


薄々、その雰囲気を感じなかった訳じゃないけど…。

…でっ、でも…。


頭が、完全に、真っ白になった。


「どうする?
…ほら、外見てごらん?もうすぐ頂上だよ?」


先輩は目線を外に向けて言った。


つられて外を見ると、もう空しか見えなくて、ホントに頂上近くだとわかった。


…ドクン……。


また胸が大きく鳴って、自分の心臓に押し潰されてしまいそうだった。

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