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放課後は図書室で

第15章 それでも好きな場所に

次の日、私はマフラーから勇気を貰ってひとつの決心をした。


大好きな図書室に行こう。
きっと先輩がついていてくれるから……。


先輩は部活に行く前に図書室に寄るから。
その後、少し人が少なくなってから行けばいい…。


時間を見計らって、気合いを入れて巻き直したマフラーの端っこを握りながら、久しぶりの図書室に足を踏み入れた。


そっと見回すと、先輩はもういなくて、まだ少しざわついていたけれど、先輩のファンの子達はだいぶ少なくなっていた。


そして。

いつもの場所にみんながいる…。


この状況がなんだかとても嬉しくて、自然に顔がほころんだ。

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