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放課後は図書室で

第16章 張り詰めた空気

電車に乗ると、さっきの本のタイトルを携帯で調べたりメモをしたりしていたので、あっという間に最寄り駅まで着いた。


ずっと気になっていた当番だったけど、思ったよりスムーズに、何も無く過ごせて。

ついでに本屋にも寄れたのが嬉しくて。

気分が上がったまま、電車を降りた。


「成瀬さん?」


改札を出て歩き出すとすぐに私を呼ぶ声がした。


聞き覚えのある声。

胸が高鳴る声。


その声が聞こえてびっくりして立ち止まると、その声の主の方を向いた。


そこには、壁にもたれて立っている先輩がいた。

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