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放課後は図書室で

第17章 約束のデート

「成瀬さん、まわり見てごらんよ。
…ほら、今日はデートだし、少しくらい傍にいてもいいと思わない?」


先輩はまわりに聞こえないように、こっそり耳元で言った。


慌てて辺りを見回すと、楽しそうにはしゃぐ家族連れ、友達同士のグループ…。

そして、このシーズンだから当然だけど。


ぴったりくっついた、たくさんのカップル達。


確かに、このくらいなら控えめの方かもしれないけど…。


「ダメかな…?俺はこんな可愛い子が隣にいるのは嬉しいんだけど。


…成瀬さんにとったら、俺じゃ、力不足かな?」


またこっそりと耳元で言うと、にっこり笑う。

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