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ルーレット「00」

第7章 成就

中途半端なオレを直兄に見られた。


暴れたせいで傷口が開いて、また血が出ていたせいで…『生理』だなんて女の子特有の状態を聞かれた。


消えて…なくなりたい。


苦しいくらいに抱きしめられている理由はわからないけど、甘えられるのは…今しかないんだろう。


そう思って…恐る恐る直兄の背中に手を回した。
好き…そう言ってもらいたい。



「リッちゃん…すげえ好きだよ。」


「直…兄。」


ゆっくりと剥がされると、目が合って…
そしてそのまま直兄の唇がチュッと頬に当たった。


…え?!
びっくりして身を反った。

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