テキストサイズ

幼なじみ

第2章 心のモヤモヤ





「……ふう」



 ふたりの背を見送り、俺は肩に下げた鞄を掛けなおし一息ついた。


ひとりになると同時に訪れるこの虚しさはなんなのだろうか。


…これから、こうして翔と一緒に帰れない日が増えて行くんだろうな。


別に小学生ってわけじゃないんだから、もちろんひとりでも帰れる。


―――でも、やっぱり



「……寂しいな…」



勝手に漏れてしまっていた心の声に、俺は慌てて口を塞いだ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ