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Tears【涙】~神さまのくれた赤ん坊~

第4章 ♠RoundⅢ(淫夢)♠ 

 モデル並のルックスを持つイケメンと冴えない女の子、いつも誰もが二人をそんな眼で見てきた。直輝に嫌われない、飽きられないようにするために、紗英子はエステにも通い、いつも最高の自分でいるように心がけた。お化粧の仕方もわざわざ教室に通ってまで憶えたし、料理も習った。すべては直輝にふさわし良い女でありたいと願ったからだ。
 それはけして金銭的にも精神的にも生半な努力ではなかった。でも、そのお陰でずっと直輝の側にいられたし、彼は結局のところ、自分を選んだ。だから、それらの努力もけして無駄ではなかったと思っている。
 それから後は、いつもと変わらない静かな朝の時間が過ぎた。まだ、少しぎごちなさは残っているものの、少なくとも表面上、二人は何もなかったかのようにふるまっている。

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