『恋愛短編集』第3章「王子とメイドの戯言」　48ページ

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恋愛短編集

第3章王子とメイドの戯言

「う～んと…"愛の鞭"とは言うが、"恋の鞭"とは言わないな」

『そうですね…。
恋の鞭はダメージが低そうです』

「お前はなにか思いついたか？」

『思いついたもの…"恋の病"とは言いますが、"愛の病"とは言わないですね。』

「確かに聞かないな。
愛の病ってすごくドロドロしてそうだ」

『…ねぇ王子』

「なんだ？」

『私、思ったのですが、恋っていうのは男女間に発生する惹かれる気持ちのことに限定されるのではないですか？』

「おぉ」

『そして愛というのは、恋を含めたいとおしい、幸せにしてあげたいという気持ちではないでしょうか』

「なるほど」

『つまり愛という大部分の中の一つが恋なのでは？』

「確かに、それなら俺にも分かる」

『よかったです。
一件落着です』