°・キミとのHな365日・°・
第7章 Ⅶ
---紫龍side---
さっさと部屋を出て行こうとした。
「し、りゅぅ…」
?
朱那…?
「…行っちゃやだ…」
消え入りそうなくらい小さな声だったけど、朱那だった。
振り返ったら、朱那が波を沢山溜めながらこっちを見てた。
「し…りゅぅ…」
蚊みたいな小さな声なのに、俺にはそれが助けを求めてるようにしか見えなかった
あの朱那が初めて俺の前で泣いたんだぜ?
松坂に裏切られたときも母親がいなくて寂しいときもいじめられても
あいつは絶対泣かなかったのに…
朱那は泣いている
「朱那…」