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チェーンな2人

第3章 そんなの嫌だよっ

当たり前だ

眠りに落ちたのは

ほんの、2、3時間前

眠るつもりなんかなかった




ずっと意識のあるまま

体に触れて

声の振動を感じて

そばに居るという現実を

味わっていたかった





お前もそうだろ?

お前は俺のどこかに

必ず触れていて

離れようとしなかったよな





俺のどんな行為も

受け入れてくれたしな





俺はお前に優しくしたいのに

歯がゆいくらいに

お前がかわいくて

ちょっとだけ

ムチャしたくなっちゃうんだ






だから

眠るつもりなんて

なかったのに

眠ってしまった

疲れたんだろ?

ごめんな








起こしたくないけど…

起こしたい










お前は起きたら

『どうして、すぐ

 起こしてくれなかったの!』

って

ちょっとすねて言うんだろな

ちょっと怒ったふりをして







そろそろ

起こしてやろうか







彼女の

何も着ていない肌に

自分の肌の全てを

触れさせるように

体を合わせ

彼女を抱きしめ

名前を呼んだ









すぐに目を覚ました彼女は

小さな

まどろんだ声で

俺の名前を呼び

更に体を絡みつけてきた







軽いキスをしてやると

いつもなら

クスッと笑いながら

もっと

と言う彼女が

なにも言わず

深いキスを仕掛けてきた












まだお互い

全然満足してないんだ









満足する事なんて

あるのかな…









彼女は

何度も何度も

小さな声で

俺の名前を呼び

俺を離さなかった





俺の出勤時間になるまで



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